研究方法論
医療の実践者にも研究を必要とする時代になってきました。
昔は、研究といえば、試験管を白衣を着た博士が何やら、煙を立てさせながら、渋く眺めているような場面をイメージがありました。
医療の研究といえば、2つに分けることができます。
人体の飼料を用いる基礎実験と人そのものが病気をどのように治していくのかという臨床実験(研究)です。
さて、理学療法研究法では、本学における生体工学的測定方法などの、人の体を物体として観察し、主に数量関係で知りたいことの中身を代表させる方法と、
障害を持った人が20人いたとして、2群に分けて、A法B法を行わせたとき、そのFRの平均値が変わったからA法が優れているというような、誤解をしないようになることを目的としています。
この問は、非常に重要です。
なぜならば、たとえばA法で、平均値がB法より優れていたとしても(よくある統計学的に有意であっても)、10人中80cmの改善が2人に見られた場合でも、残りの8人が0Cmなら改善率は20%です。この場合、A法の平均値は16cmです。
一方、10人中8人が10cmの改善を認め、2人は0cmだったとしましょう。
この場合は、平均値は8cmとなり、平均値だけを比べるとB法が劣ることになります。
ところが、改善率は80%です。
たとえば、エレベーターのスイッチを押せなかった20人を選んだ実験だったとしましょう。
ここで、2cm程度リーチ出来れば、スイッチが押せるとします。
すると、このA法は、この方法では20%しかスイッチを押せるようにならない、一方でB法は80%の人がスイッチを押せるようになるということです。
この統計の方法が、臨床疫学的手法でいう人数を単位にしたものとなります。発生率や改善率、悪化率などの比率を用いた統計検定手法を用いなければ、事の本質を間違って受け取ってしまいます。
このトレーニングがPECOでもあるのです。
効果指標を明らかにして、人数を数え、比率を求め、オッズ比を求める。
今は、この手法が臨床研究の主流を占めています。
実験的量に加え、数の変化を見逃してはなりません。 木村 朗(無断転載を禁ずる
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