医療統計学 VOL4


学習項目


1.確率分布として二項分布曲線を表計算ソフトを使用して表現することができる。

2.二項分布の数式を示すことができる。

3.二項分布の特徴を説明できる。







演習

7試行の場合

=COMBIN(7,C2)*(1/6)^C2*(5/6)^(7-C2)

すなわち

0 0.279081647
1 0.390714306
2 0.234428584
3 0.078142861
4 0.015628572
5 0.001875429
6 0.000125029
7 3.57225E-06


10試行の場合

=COMBIN(10,F2)*(1/6)^F2*(5/6)^(10-F2)


=COMBIN(10,F3)*(1/6)^F3*(5/6)^(10-F3)


16試行の場合


30試行の場合


50試行の場合


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

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 医療データと代表値(PT)

講義内容と学習到達目標

 医療・リハビリテーションで頻出のデータの特徴を尺度の判断を伴って理解すること。
 
 既存のテキスト(kmuakistat)を参照しながら、データと尺度を比較して、判断することができるようになること。

GO AGENDA

 医療・PT分野でよく目にする数値の特性の判別方法

これでスッキリわかる、ありがたいルール!(きむあきTIPs)

・コツ ルールに従って順番とおりに考える

データの数字を見たら!!!

1 離散値か連続値かの判断をする。

例を覚えよう

牛は12頭と数えられる>数えられるものは 離散値

同じ牛でも牛肉として考えると>数えられないけれど、量る(はかる)ことができる とすると連続値

ルールを覚えよう

ルール1 数えられれば離散値 量れれば連続値

2 連続値と離散値の判断を下した後に、尺度を考える

2-1 名義か名義以外かを判断すること

例を覚えよう

背番号みたいなら> 名義尺度

ルール2 数字が名前と同じなら名義尺度

ルール3 名義でなければ順序か間隔か比例尺度

競争の順番みたいなら>順序尺度

実はこの二つと間隔尺度と比例尺度の大きな違いがある

背番号みたいなものも、競争の順番みたいなもの とも 量りを使わなくても数字を得ることができる>人間の感覚でOK、むしろ人間が考えて、判断していることに気づいておこう。

2-2 順序尺度か順序尺度ではないかを判断する

名義尺度はわかるけど、順序と間隔、比例がわかりにくい!

そこで順序尺度と間隔尺度の違いを見抜く方法

順序は1(位)、と2(位)、3(位)という数字の関係がただ1のが3より良い(速い)ことを示すが

間隔は豆テスト(漢字の書き取りを想像しよう)で一つ正解で1(点)、2つ正解で2(点)、3つ正解で3(点)だったとしたら、3(点)とった人は1(点)とったひとより2つ多く正解したことを表す。ここで順位は3-2位=1位 というように順位の数字の差を求めても、意味を持たず、3-1点=2点(差)という数字の差に意味が見出せる場合は間隔尺と考える。

ルール4

数字の差に意味があれば間隔か比例尺度 なければ順序尺度

注意 では数字の差に意味があれば間隔尺度ということが分かったとしても比例尺度かどうか判断しなければならない・・・どうしよう

2-3 間隔尺度か比例尺度かを判断すること

極重要>

間隔尺度は差が意味をもつ数字の関係がある(ここで分かることは、一つの数字だけ与えられても、数字同士の関係を知らないと、この尺度の判定はできないということだ!離散値と連続値の判断も一つの数字だけではできないことに気づいて欲しい、数字をえる状況と数字の関係を知らないといけないのだ!!)

間隔尺度は差が意味をもつということだった。

有効なルールを知ろう!

比例尺度は誰もが共通して計れる(はかれる)、量り(はかり)を使って得られた数値に多く見られる。

だから、万能ではないけど、0=誰もが認める基準値がすでに存在する単位をもつような数字は数字どうしの差に加え、倍数(掛け算した値)や比率であらわしても意味がある(意味があるというのは情報として使えるということ)

ルール5

機器ではかった絶対値は比例尺度 

計りや量りを用いて得られた数値は比例尺度という。

絶対値どうしを比べても意味がある。高崎で50kg、東京で50kgという重さは、(厳密には標高で変わるけれども)同じ価値(意味)をもった数字と言える。

では、テストはどうだろうか?国語のテスト80点と数学のテスト80点と言うのは同じ80という数字ではあるけれど、全く同じとは言えない。

人間が作った点数はだいたい間隔尺度である。

その数字の0と言うのが自然界に自然に存在するならば比例尺度。

整理します

1 離散値と連続値をみわける

  数えられれば離散値

  計れれば連続値

2 名義尺度か否かを決める

  数字が名前と同じなら名義尺度

  名義でなければ順序か間隔か比例尺度

3 順序尺度か否かを決める

  数字の差に意味があれば間隔か比例尺度 なければ順序尺度

4 間隔尺度か否かを決める

  機器ではかった絶対値は比例尺度 

これが、難問を解く鍵だった!

それに加え!専門分野の事柄、たとえば ROMとくれば専門家でないとすぐに分からない数字の情報を持っている、といえるので統計家に任せておけばいいと思い込んでいた数字のデータについて、専門家が責任をもたなければならないということなんだな!

がんばろう!!!

kimuakilabo 


データが膨大な数の塊(集団、群)も、たった一つの代表値を比べれば、順位や大小(多寡)を一目で見極められるから、便利だし、有意義。

PTデータと代表値を見極める術

ルール

1 最頻値(モードという)か否かの判断

 ルール1 名義尺度の場合モード(モードは名ばかり、と覚えよう)

 >最頻値(モードという)ではなかった場合

2 中央値か平均値のどちらかを決める

 ルール2 間隔は中央、器械ではかれれば平均値(絶対値や単位があるものは、ほとんど平均値で代表できる)

Goodluck!