🎓 入試問題:男女学生の条件付き確率

大学入試・統計検定でよく出題される典型問題の完全攻略

📊 典型的な問題パターン

パターン1: 2×2分割表(合格・不合格 × 男女)

最も基本的なパターン。男女別の合格率、全体合格率、条件付き確率を求める。

パターン2: 複数学部の男女比較

学部別の男女比と合格率から、特定条件での確率を計算する。

パターン3: 推薦・一般入試の男女分析

入試方式と性別の2要因での分析。三重クロス表になることもある。

パターン4: シンプソンのパラドックス

部分と全体で傾向が逆転する現象。入試問題での頻出テーマ。

📝 基本問題:A大学の入試結果分析

問題設定

A大学の今年度入試結果は以下の通りです:

合格 不合格
男子 180 320 500
女子 120 280 400
300 600 900

求める問題:

  1. 男子の合格率
  2. 女子の合格率
  3. 合格者の中で男子である確率
  4. 不合格者の中で女子である確率
解法1:基本計算 解法2:条件付き確率 解法3:ベイズ的解釈

1男子の合格率

P(合格|男子) = 男子合格者数 / 男子総数 = 180 / 500 = 0.36 = 36%

2女子の合格率

P(合格|女子) = 女子合格者数 / 女子総数 = 120 / 400 = 0.30 = 30%

3合格者の中で男子である確率

P(男子|合格) = 男子合格者数 / 合格者総数 = 180 / 300 = 0.60 = 60%

4不合格者の中で女子である確率

P(女子|不合格) = 女子不合格者数 / 不合格者総数 = 280 / 600 = 0.467 ≈ 46.7%

条件付き確率の定義を使った解法

P(A|B) = P(A ∩ B) / P(B)

例:男子の合格率

P(合格|男子) = P(合格 ∩ 男子) / P(男子)

= (180/900) / (500/900) = (180/900) × (900/500) = 180/500 = 0.36

ベイズの定理による解釈

P(男子|合格) と P(合格|男子) の関係:

P(男子|合格) = P(合格|男子) × P(男子) / P(合格)

= 0.36 × (500/900) / (300/900) = 0.36 × 500/300 = 0.60

これは直接計算した結果と一致します。

🎯 応用問題:複数学部での分析

問題設定:シンプソンのパラドックス

B大学の理学部と文学部の入試結果:

理学部

合格不合格
男子 80 120 200
女子 60 40 100

文学部

合格不合格
男子 10 90 100
女子 60 240 300

理学部の合格率

男子:80/200 = 40%

女子:60/100 = 60% → 女子の方が高い

文学部の合格率

男子:10/100 = 10%

女子:60/300 = 20% → 女子の方が高い

⚠️ パラドックス発生!

全体の合格率

男子:(80+10)/(200+100) = 90/300 = 30%

女子:(60+60)/(100+300) = 120/400 = 30%

各学部では女子の方が合格率が高いのに、全体では同じ!

🧮 インタラクティブ計算機

2×2分割表 条件付き確率計算機

合格不合格
男子 500
女子 400
300 600 900
計算ボタンを押してください

⚠️ よくある間違いと注意点

❌ 間違い1: 条件付き確率の方向を間違える

P(合格|男子) ≠ P(男子|合格)

「男子の合格率」と「合格者に占める男子の割合」は異なります

❌ 間違い2: 分母を間違える

P(合格|男子) = 男子合格者数 / 男子総数

分母は「条件となる集団の総数」です

❌ 間違い3: シンプソンのパラドックスを見落とす

部分集団での傾向と全体での傾向が逆転することがある

必ず層別(学部別など)で分析することが重要

❌ 間違い4: 独立性の誤解

P(合格|男子) = P(合格|女子) のとき、性別と合格は独立

しかし P(男子|合格) = P(男子) とは限らない

🎯 解法のポイント・戦略

📋 解法手順チェックリスト

  1. 表の作成: 分割表を正確に作成し、合計を計算
  2. 条件の確認: 何を条件とし、何を求めるかを明確化
  3. 分母の特定: 条件付き確率の分母(条件となる集団)を特定
  4. 計算実行: 該当セル数 ÷ 条件集団数で計算
  5. 結果検証: 答えが0≤p≤1の範囲内か、論理的に妥当か確認
重要公式集
P(A|B) = N(A∩B) / N(B)
P(A|B) × P(B) = P(A∩B)
P(A|B) = P(A∩B) / P(B) = P(B|A) × P(A) / P(B)