📊 条件付き確率・場合の数 完全攻略

- 複合条件問題の解法パターン

🔍 条件付き場合の数 vs 条件付き確率

項目 条件付き場合の数 条件付き確率
定義 条件Bが成立する場合の中でAが成立する場合の数 条件Bが成立した時にAが成立する確率
表記 N(A|B) または |A∩B|(Bが成立する条件下で) P(A|B) = P(A∩B)/P(B)
値の範囲 0以上の整数 0以上1以下の実数
計算方法 N(A|B) = |A∩B|(Bの条件下) P(A|B) = N(A∩B)/N(B) = P(A∩B)/P(B)
活用場面 組合せ論的な問題 統計的推論、ベイズ統計

🎯 典型問題パターン分析

パターン1: 三集合の包除問題

典型的な設定: |A∩B| = a, |A∩C| = b, |B∩C| = c が与えられ、|A∩B∩C| を求める

|A∪B∪C| = |A| + |B| + |C| - |A∩B| - |A∩C| - |B∩C| + |A∩B∩C|

パターン2: 条件付き確率の連鎖

典型的な設定: P(A|B), P(B|C), P(C) が与えられ、P(A∩B∩C) を求める

P(A∩B∩C) = P(A|B∩C) × P(B|C) × P(C)

パターン3: 間接的条件からの推定

典型的な設定: 複数の条件付き確率から、直接与えられていない確率を求める

システム方程式を立てて解く

📝 実践問題:学生の履修パターン分析

問題設定

ある大学で、学生200人の履修状況を調査した結果:

  • 数学(M)を履修:120人
  • 物理(P)を履修:100人
  • 化学(C)を履修:80人
  • 数学かつ物理を履修:70人
  • 数学かつ化学を履修:50人
  • 物理かつ化学を履修:40人
  • いずれも履修していない:20人

求める: 三科目すべてを履修している学生数と、各種条件付き確率

包除原理による解法 ベン図による解法 条件付き確率計算

ステップ1: 包除原理の適用

|M∪P∪C| = 200 - 20 = 180(履修者総数)

180 = 120 + 100 + 80 - 70 - 50 - 40 + |M∩P∩C|

180 = 300 - 160 + |M∩P∩C|

|M∩P∩C| = 40人

ステップ2: 検証

包除原理が正しく適用されているか確認:

各領域の学生数が非負になることを確認する

ベン図による視覚的解法

M
P
C

三集合のベン図

各領域を x, y, z... と置いて連立方程式を解く

条件付き確率の計算

P(C|M∩P) = |M∩P∩C| / |M∩P| = 40/70 = 4/7 ≈ 0.571

P(P|M∩C) = |M∩P∩C| / |M∩C| = 40/50 = 4/5 = 0.8

P(M|P∩C) = |M∩P∩C| / |P∩C| = 40/40 = 1.0

🧮 インタラクティブ計算機

三集合の包除原理計算機

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⚠️ よくある間違いパターン

❌ 間違い1: 条件付き確率の分母を間違える

P(A|B) = P(A∩B)/P(A) ← これは間違い!

正しくは P(A|B) = P(A∩B)/P(B)

❌ 間違い2: 包除原理で符号を間違える

|A∪B∪C| = |A| + |B| + |C| + |A∩B| + |A∩C| + |B∩C| - |A∩B∩C| ← 間違い!

正しくは減算してから加算:- |A∩B| - |A∩C| - |B∩C| + |A∩B∩C|

❌ 間違い3: 独立性の仮定

P(A∩B∩C) = P(A)P(B)P(C) と安易に仮定する

独立性が明示されていない限り、この等式は成り立たない

🚀 解法のコツ・戦略

🎯 解法戦略

  1. 問題の構造を把握: 何が与えられ、何を求めるかを明確にする
  2. 適切な手法選択: 包除原理 vs ベン図 vs 連立方程式
  3. 検証の実施: 答えが論理的に妥当かチェック
  4. 条件付き確率の方向性: P(A|B) と P(B|A) を混同しない
  5. 全確率の法則活用: 間接的な情報から直接的な値を導出

重要公式集

P(A|B) = P(A∩B)/P(B)

P(A∩B∩C) = P(A|B∩C) × P(B|C) × P(C)

|A∪B∪C| = |A| + |B| + |C| - |A∩B| - |A∩C| - |B∩C| + |A∩B∩C|